ビリービンのロシア民話絵本

☆管理人が大好きなロシアの画家・絵本作家・舞台芸術家ビリービン。先日のボブロフ教授のおはなしでもとりあげられました、日本ではビリービンの絵本の翻訳は一部しかなく、また絶版になっていたりしてなかなかご存じになる機会も少なく思いますが、本当にこの美しく優美なビリービンを是非多くの方に知って頂ければと思います。

千恵先生所蔵のソ連時代直後に発行された版、ロシアにて購入のビリービン
ロシア民話集の絵本(ロシア語版)

中綴じの分冊本がマチ付封筒型の表紙に収まっている。作りはむろん簡便になっているが、初版時の絵本の構成は比較的忠実だと思われる。物語のシーンは見事な演劇的表現で構成され、頁の全てがロシアの伝統的手法を取り入れた高度で優美な装飾的デザインで統一されており、細部までどの頁も、本全て本当に見飽きない。しかし、日本で入手するのはかなり難しそう・・・
f0169942_2034393.jpgf0169942_20142368.jpg
管理人所蔵のビリービン英語版「Russian Fairy Tales」
アマゾン等で比較的入手しやすいが、イラストの装飾的構成はまったく無くなっている上、色調は非常に薄暗い。しかしイラストの量は比較的豊富で、かつロシア語が読めない私には英語版は非常にありがたい。(写真左・「サルタン王物語」のイラストが使われている表紙。写真右:「麗しのワシリーサ」の頁、かなり平板で薄暗い印刷になっている)   f0169942_20362978.jpg f0169942_20375043.jpg
息を飲む色彩・印刷だった初版本!
昨年、京都近代国立美術館で開催された『生活と芸術 -アーツ&クラフツ展』で展示されていたヴィクトリア&アルバート美術館蔵のロシア帝室印刷局が発行した(初版と思われる)「麗しのワシリーサ」。図録では残念ながら表紙しか載っていないが、実際の展示では赤の騎士と黒の騎士のイラストの見開き頁が展示されており、黒の騎士の背後の夕暮れの太陽の色は薄暗い展示の中で本当に吸い込まれそうに鮮やかで美しく、本当に輝いて見えた!この上なく贅沢な絵本に目を見張った!!まさに宝石の様な豪華絵本だった事がわかる。f0169942_202414100.jpgf0169942_20213811.jpg
ビリービンの作品はロシア帝国末期のこの上ない贅沢な絵本だが、革命後のソ連時代でさえも絶版になることなく愛され続けた、(最初に紹介した千恵先生所蔵の絵本もあるようにソ連時代も途切れることなく廉価版が発行されていた。)また切手のモチーフにもなっていたようで、旧日本キノコ協会所蔵のきのこ切手コレクションにもきのこが多く描かれているビリービンの切手はキノコ切手として所蔵されていた。写真は1998年発行の『きのこブック』 同書内にて「ロシアのきのこ」というタイトルで扇進次郎氏が紹介している。f0169942_20404699.jpgf0169942_20413867.jpgf0169942_20262048.jpg
左:麗しのワシリーサより、臼に乗り箒で臼の跡を消しながら移動・登場するバーバヤガー、いつもつっけんどんで、機嫌が悪そうです。それでもってものすごい大食らい。足下には沢山のベニテングタケが。
右:同麗しのワシリーサより、赤の騎士。おそるおそるワシリーサが彼は誰なのかと質問してババヤガーの答えるには「奴は別の召使いさ!めぐりくる赤い太陽、あいつもお前を傷つけたりはしないさね、そんで、他には?」とそっけないです。3人の騎士は召し使いらしいのですが、まあ色々謎のお婆さんです、ワシリーサに色々難題をふっかけるのですが、結局約束は果たして助けたりもするし。f0169942_20192651.jpgf0169942_20194540.jpg
     
[PR]
by gallery_kinoko | 2009-09-11 21:57 | ロシア
←menu